入浴剤を混ぜて使っても大丈夫?絶対にやってはいけないのは?
「入浴剤が残り少ないから、他の入浴剤を混ぜて使っても良い?」
「そもそも入浴剤って混ぜたら悪い影響とかある?」
そのようにして入浴剤を混ぜることについて気になっていませんか?
じつは、入浴剤を混ぜて使うことはどの入浴剤メーカーも推奨はしていません。
ハッキリと避けてくださいと書かれている物の方が多いくらいです。
この記事では入浴剤を混ぜて使っても大丈夫なのか、絶対にやってはいけない混ぜ方などについても解説します!
入浴剤を混ぜ合わせるのは良くない
入浴剤を混ぜ合わせて使うことは、多くの入浴剤メーカーが避けて欲しいと伝えています。
もちろん、入浴剤はお風呂のお湯に溶かして色や香り(効果・効能を含む)を楽しむものですから、入浴剤同士を混ぜただけで人体に悪影響を与えることはありません。
わたしも実際に混ぜ合わせて使ったことがあります。
だけどその感想は、『混ぜて使うのはわたしもおすすめしたくない』というのが正直な感想です。
その理由を解説していきますね。
色が微妙になる
入浴剤はお湯に溶かしたときに、リラックスして良い気分になるような色が付いたものが多いですよね。
でも、ピンク色の入浴剤に緑色の入浴剤などを入れると、かなり不気味な色になります。
同色系のように見えるものを混ぜたときも、お湯に溶かすと色が変化するものが多く、なぜが微妙な色合いになってしまいました。
お風呂でリラックスするためには、目から入ってくる色も美しい方が良いですよね?お湯の色が微妙だと入っていても、入り心地が今一つであまり気分が良くないです。
効果・効能がきちんと発揮されなくなる
入浴剤は、単なる色のついたお湯をつくるために使うものではありません。
肌の乾燥を防いで保湿したり、血行を良くして体を効率的に温めて冷えを防いだり、それぞれが違った効果・効能を持っています。
そのため使用量が決められており、混ぜてしまうとせっかくの効きめが低下し、肌トラブルなどを引き起こす可能性もありますよ。
香りが弱くなったり変になったりする
入浴剤には使われている原料ならではの香りや、香料などで良い香りが付けられています。
お湯に入浴剤が溶け出すと同時に、ふんわり漂う香りのリラックス効果は心地よいもの。
だけど、入浴剤を混ぜてしまうと香り同士がぶつかり合ってしまい、せっかくの良い香りが弱くなったり、変になってしまったりすることがあります。
また、香りが強いのが好みだからと言って沢山の量を合せて入れると、入浴剤の濃度が濃くなってしまい肌にも良くありません。
日をまたがなければ、同じ入浴剤ならOK
それでも、独自に入浴剤をカクテル感覚で混ぜて楽しんでみたいという人は、その日のうちに同じ種類の入浴剤で試すならOKです。
同じメーカーの同じシリーズの色違いなどでしたら、あまり変になってしまうこともないでしょう。
(もちろん単品で使うのを推奨しますが)
でも、前の日の入浴剤入りの残り湯にさらに入浴剤を混ぜて使うことはおすすめしません。
お湯に細菌が増えて不衛生な状態になるほか、入浴剤が入った状態で湯船を温め直す必要があり、追い炊き機能を使うことになるからです。
入浴剤を入れたお風呂の追い炊き機能の使用は、入浴剤の種類にもよりますが、風呂釜や配管を傷める原因にもなりやすいので避けてくださいね。
入浴剤とフロ用洗剤を混ぜるのは絶対にNG
ここまで、入浴剤同士を混ぜて使うことについてお話してきましたが、最後に入浴剤と絶対に混ぜてはならないものについて解説していきます。
それは『入浴剤とフロ用洗剤の組み合わせ』です。
入浴剤のなかでも、温泉成分である硫黄(イオウ)を含むものが特に危険で、組み合わせると危険な風呂用洗剤は2種類あります。
それぞれに分けて解説します。
●酸性のフロ用洗剤
酸性のフロ用洗剤は、『水垢や黄ばみを落とす力に優れた洗剤』です。
石のように硬くなった水垢は落とすのが大変。
酸の力を活かし、他の洗剤では落とせない汚れが落ちるので、風呂やトイレ掃除に多く使われています。
正しく使えば掃除の労力が減らせる大変ありがたい存在なのですが、硫黄系入浴剤が入ったお湯に混ざると、有害な硫化水素が発生します。
●塩素系漂白剤
塩素系漂白剤は、いわゆる『カビ取り剤』です。
お風呂に多く発生するヌメリもすっきりと取り除くことができるので、お風呂を衛生的に保つために定期的に使う人も多いでしょう。
硫黄系入浴剤が入ったお湯に混ざると、有蓋な硫化水素が発生するほか、酸性のフロ用洗剤と混ざった時も同様に硫化水素が発生します。
硫化水素は、高濃度な状態で吸い込むと数呼吸で呼吸中枢が麻痺してしまう恐ろしい毒性を持っています。
失神してしまい、死に至ることもあります(実際にこのような事故は多く発生しています)
入浴剤の入ったお湯はお風呂掃除には使わないで
お風呂掃除をするときは、節約のため湯船に残った入浴剤入りのお湯を利用して綺麗にしたい人も多いかもしれませんが、入浴剤とフロ用洗剤が混ざると危険です。
また、塩素系漂白剤の洗い残しがあるところに、酸性フロ用洗剤などを吹きかけた場合も同様に有毒ガスが発生してしまいます。
水垢掃除とカビ掃除の日を分けるなどして、中毒事故を防ぎましょう。
硫黄系入浴剤でないから大丈夫と思っていても、他の成分とフロ用洗剤が化学反応を起こす可能性もあります。
入浴剤のお湯にこれらのフロ用洗剤が混ざることの無いように、お風呂掃除の前にお湯を抜き、洗い流してから掃除を始めてくださいね。
まとめ
今回は入浴剤を混ぜて使うことだけでなく、入浴剤と絶対に混ぜてはいけないものについても解説しました。
なにげなくお風呂に入れている入浴剤は、美しい色や香りが楽しめるだけでなく、美容や健康もサポートする薬のような役割も持っています。
そのため入浴剤同士を混ぜて使ってもあまり良いことはなく、むしろ逆効果になってしまいますよ。
また、入浴剤にフロ用洗剤を混ぜることは本当に危険なのでやめてくださいね。
入浴剤を正しく使って毎日の疲れを癒し、素敵な明日を迎えましょう!