入浴剤を入れたお風呂の残り湯で洗濯をしても大丈夫?
毎日の洗濯。家族の分も洗っていると水道代もバカになりませんよね。そこでお風呂の残り湯を使って節水を考える人は多いでしょう。
でも、「ウチのお風呂って入浴剤を使っているけど大丈夫?」
こんな疑問をお持ちではないですか?
この記事では、入浴剤を入れたお風呂の残り湯で洗濯しても大丈夫なのかについて解説します。
基本的には大丈夫!
結論から言います。
入浴剤を入れたお風呂の残り湯を使った洗濯は基本的には大丈夫です。
わたし自身もこれまでに何度も洗濯の際、入浴剤を入れたお風呂の残り湯を使用してきましたが何の問題もありませんでした。
また、入浴剤メーカー「バスクリン」のホームページにも、以下のように書かれています。
- 「バスクリン」の入浴剤は基本的に残り湯を洗濯に利用できるように配慮しております
- 洗濯洗剤の働きを妨げる成分は入っておりません
ただ、ここで注意して欲しいのが「基本的には」ということです。
つまり、『洗剤を入れて最初の洗う段階ではOK』と受け止めてくださいね。
すすぎには必ず清水(水道水)を使い、洗剤残りのないよう丁寧にすすぎましょう。
なお、入浴剤の注意書きに『洗濯に使用しても大丈夫の記載が一切無い色着き入浴剤』については、絶対色移りしないと言い切れませんので、洗濯には使用しないことをおすすめします。
ちなみに、アース製薬や花王のホームページも同様の内容でした。
洗剤や服の素材との相性によって確認が必要
基本的には入浴剤を入れたお風呂の残り湯での洗濯はOKですが、すべての素材や服に大丈夫とは言い切れません。
洗濯を始める前に確認が必要な場面はおもに以下のとおりです。
柔軟剤との併用
洗濯洗剤のみで入浴剤入りの残り湯を使う場合は大丈夫でも、『柔軟剤』を併用すると、まれに入浴剤の色素が洗濯ものに染み着いてしまうことがあります。
(柔軟剤入り洗剤は可)
その理由は、柔軟剤の有効成分陽イオン(カチオン)と、入浴剤のウラニン色素が反応を起こし、水不溶性化合物がつくられてしまうためです。
これにより、衣類にうすい着色(ピンク色など)を起こす可能性があるのです。
これらのほとんどは洗濯をすれば落とせますが、まれに漂白剤をあとから使っても綺麗に取り除けない素材もあります。
柔軟剤と入浴剤を入れたお風呂の残り湯との併用は避けましょうね。
おろしたての洋服
購入したばかりで一度も洗濯をしていない「おろしたて」の洋服は、入浴剤を入れたお風呂の残り湯での洗濯はおすすめしません。
おろしたての服には、なめらかな手触りや肌当たりにするために、あらかじめ柔軟剤を使って仕上げていることが多いからです。
1で前記したように、柔軟剤と入浴剤入りの残り湯との相性は良くありませんので、避けた方が無難ですね。
つけ置き洗いするとき
汚れがひどいとき、洗剤液を作って衣類をつけ置き洗いする人は多いですよね。
その際、つけ置き用に使うお湯には入浴剤入りの残り湯は使わない方がベストです。
長時間漬け込むことによって、入浴剤の色素が洋服に移ってしまう可能性がありますよ。
つけ置きするお湯には、必ずキレイなお湯を使ってくださいね。
おしゃれ着用洗剤を使う時
参照:https://www.kao.com/jp/qa_cate/bathpowder_03_03.html
ニットやシルクなどデリケートな素材を洗うとき、おしゃれ着用洗剤を使う時はお風呂の残り湯を使うことをおすすめしません。
お風呂のお湯に含まれている皮脂などの汚れが、おしゃれ着用洗剤の洗浄力を低下させてしまう恐れがあるからです。
白濁系入浴剤にご注意!(吸水ポンプをお使いの方)
肌に良い保湿成分が多く入った白く濁ったタイプの入浴剤を使っている場合も注意が必要です。
ふろ水を吸い上げる際に、洗濯機の風呂水用吸水ポンプが目詰まりしてしまう可能性があります。
見た目に白くなくても、とろみなどが付いたタイプの入浴剤も避けて置いておいたほうが安心ですね。
時間が経つほど細菌が増えて不衛生に
入浴剤を入れたお風呂の残り湯は洗濯に使えますが、できるだけ早いうちに使うことが大切です。
人間の体が浸かっていた湯船ですから、たとえお風呂場の外で丁寧に洗浄してから入浴していたとしても、皮脂や角質などが溶け出していますよ。
そのため時間が経つほど細菌がどんどん増えて、不衛生な状態になるのです。
そんな状態のお湯で最初から最後まで洗濯の工程をしてしまっては、細菌だらけの洋服や下着を身に着けることになってしまい不快ですよね。
細菌が増えたお湯は悪臭にも繋がるので、気持ち良い洗濯をするためにも時間が経ったお風呂の残り湯は使わないようにしましょう。
硫黄成分入りや、竹酢液は止めたほうがいい
入浴剤メーカーのホームページなどを確認していくと、ほとんどのメーカーで入浴剤の入った残り湯を洗濯に使用しても大丈夫であると書かれています。
でもメーカーによっては、硫黄成分入りや竹酢液は使用を避けて欲しいと伝えているところもあります。
それは、これらの成分はもとより、独特のニオイがあるためです。
すすぎ洗いで清水を使うので問題なく取れることが多いものの、洗い直しなどになったら手間がかかりますよね。
節水のつもりが余計に水を無駄遣いすることになっては意味がありません。
また、バスソルトなど「塩」成分が入った入浴剤も避けてください。
これは塩のミネラル(カルシウムやマグネシウム)が洗剤の成分と結びつくと、洗浄力が大幅に落ちてしまうためです。
まとめ
入浴剤を入れたお風呂の残り湯は、洗濯に使っても基本的には問題ありませんので、賢く利用していきたいですね。
ただし、すすぎの際は必ず清水を使い洗剤成分をしっかりと洗い流すこと、入浴剤を入れたお風呂の残り湯と柔軟剤は組み合わせないことがポイントですよ。
節水や節約、エコなどにもつながるお風呂の残り湯。
洗濯の最初の工程にだけ使うのはセーフですが、時間が経ちすぎて細菌が増えないように早めに使いましょうね。